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依然としてアジアのフライト運賃とホテル料金が高騰

FCMコンサルティングの「世界の旅行動向(2023年度:第2四半期レポート)」によると、今年も半年が経過した現在のトピックは2つです。1つは北半球が夏の旅行需要を押し上げ、もう1つはその他の地域が停滞することです。出張が増加しそのパターンが安定するものの、異常気象や空港の人員不足による影響は未だに残っています。

「アジアではフライトやホテルの料金が高止まりしていますが、出張管理コンサルタントのアドバイスや事前計画、テクノロジーの活用により企業の出張予算はまだまだ伸ばすことができます」とFCMジャパンのゼネラルマネージャーである鄭麻美は言います。

国内線のフライト運賃値上げ
2019年に比べ、日本では需要増により運賃が20%高騰、インドでは13%増となりました。中国は1%のみ減少しましたが、各国の国内線フライト需要は好調だと言えます。
この運賃高騰には、航空会社間の競争、スタッフ不足、経済情勢、需要と供給のバランスが関係しています。

フライト座席数の回復率が93%の予想
世界各国の国内線における提供座席数は2019年を上回り、4.1%増加すると予測されています。アジア圏の国内線は6.9%増加したたものの、国際線に関しては未だ22.5%減の状況です。

主要航空会社20社全体の予測では、2023年の座席回復率は2019年比で93%と報告されています。世界全体では、中国東方航空が103%と首位に立ち、ラタム航空とユナイテッド航空が102%、アメリカン航空が99%、カンタス航空とカタール航空が98%と続きます。アジア圏を見ると、中国東方航空が103%の予想で1位、シンガポール航空が97%、キャセイパシフィック航空が72%となります。

アジア圏のビジネスクラス運賃が19%値上げ
ビジネスクラス運賃の上昇率が最も高かったのは中東で29%、次いでオーストラリアとニュージーランドが27%、アジアでは19%でした。
上海虹橋国際空港からシンガポールへの便が37%増と最も高く、ムンバイからロンドン、上海浦東国際空港からシンガポールへの便が20%増となりました。

東京がアジアで最も滞在費の高い都市に
2023年第1四半期から2023年第2四半期までの平均ホテル料金は3~12%上昇しました。欧州が12%、北米が5%、中南米が3%、中東・アフリカは19%増加しました。アジアは2%減少し、オーストラレーシアは横ばいとなっています。

ホテルの稼働率は東京が2023年第1・第2四半期ともに89%で、第1四半期に東京は1泊平均294米ドルと、アジアで最も宿泊費の高い都市でした。東京は第2四半期も1泊あたり286米ドルで最も高騰している都市で、シンガポールの260米ドルがそれに続きました。中国の規制緩和によって、香港はソウルを抜いてアジアで3番目に宿泊料金が高い都市となっています。

中国のホテル宿泊料が最も上昇したのは北京で、12%増の1泊あたり175米ドルです。
香港は10%増の246米ドル、上海は5%増の140米ドルとなりました。

インドでは、バンガロールが依然として最も高く1泊平均146米ドル、デリーが120米ドル、チェンナイが101米ドルです。

2023年6月までの世界の客室稼働率は63.3%で、2019年比で96%まで回復しています。 アジアでは、インドの稼働率が最も高く、ムンバイが101%、ニューデリーが97%です。次いで中国が上海が95%、北京が93%と続きます。

注記:

このFCMコンサルティングの四半期レポートは、2023年4月から6月(Q2-2023)の旅行について、FCMおよびFlight Centre Travel Groupの予約データもとに作成されています。本レポートは、2023年8月8日現在のCirium社による航空スケジュールデータを使用しています。航空運賃の価格変動にはすべての税金が含まれていません。ホテルの平均宿泊料金(ARR)は、FCMおよびFlight Centre Travel Groupの出張予約データを使用した平均予約料金です。予約料金の変動は、季節性、需給、予約リードタイム、為替レートの変動を反映しています。特に記載のない限り、すべての運賃および料金は米ドルで表示されています。2023年6月までのSTR社ホテルデータおよび内容は、2023年8月9日時点のものです。

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